假名遣意見
森鴎外

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)假名遣《かなづかひ》と

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)假名遣|即《すなは》ち

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「革+橿のつくり」、第3水準1−93−81]《きやう》とを

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)いろ/\な
−−

 私は御覽の通り委員の中で一人軍服を着して居ります。で此席へは個人として出て居りまするけれども、陸軍省の方の意見も聽取つて參つて居りますから、或場合には其事を添へて申さうと思ひます。最初に假名遣《かなづかひ》と云ふものはどんなものだと私は思つて居るか、それから假名遣にはどんな歴史があるかと云ふことに就《つい》て少し申したいのであります。既に今日まで大槻《おほつき》博士、藤岡《ふぢをか》君等のやうな老先生、それから專門家の芳賀《はが》博士等が斯《か》う云《い》ふ問題に就いては十分御述べになつてありますから、大抵盡
次へ
全42ページ中1ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
森 鴎外 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング