同時に其の附近に行はれて居つた方言が皆殺されてはしまはない、何處かに活きて居る、活きて居つてそれ等がいつか革命運動を起す。斯う云ふ風に言語のことを觀察するが宜しいと、斯う云つて居ります。兔に角土耳古の王が王になれば、それが一つの正統な王である。今のやうに腐敗して來て革命的なことが出て來ると云ふことを防ぐには、新しい貴族を作れば好い、新華族を作るやうにして、ぽつ/\腐らないやうにして行けば宜しいかと思ふ。口語の廣く用ゐられて來るやうなものを見ては之れをぽつ/\引上げて假名遣に入れる。さう云ふやうに楫《かぢ》を取つて行くのが一番好い手段ではあるまいかと思ふのであります。私は正則と云ふこと、正しいと云ふことを認めて置きたいのであります。
ところが古い假名遣は頗る輕《かろん》ぜられて、一體に Authorities たる契冲以下を輕視すると云ふやうな傾向がございますが、少數者がして居ることは詰らぬと云ひますと云ふとどうでせう。一體倫理などでも忠孝節義などを本當に行つて居るものは何時も少數者である、それが模範になつてそれを廣く推及ぼして國民の共有にするのであります。少數者のして居ることにもう少
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