先生御道中無御替奉大慶候。下拙儀番頭留守いたし候間、御案じ被成まじく候。」
 此次に有馬|宗緩《そうくわん》、田村|元長《げんちやう》、海津|安純《あんじゆん》がある。次の景※[#「王+民」、第3水準1−87−89]《けいみん》全庵は其氏を詳《つまびらか》にしない。後の榛軒の書にも、「景※[#「王+民」、第3水準1−87−89]、善庵は勉学するや」と云つてある。
 次に石川|良琢《りやうたく》が書いた。「良琢。御道中御きげんよく。朝夕さむく候。」柏軒の親友で、坦率な人であつたと見える。
 次に村片古※[#「山+壽」、第4水準2−8−71]《むらかたこたう》が書いた。「相覧《あうみ》敬白。御道中御賢勝に御乗輿被成、珍重奉存候。扨御宿元日々早朝不相変御見舞申上候処、御番頭様朝起感心仕候。一昨日雑司谷へ参申候。」此|下《しも》は冊子の綴目に隠れて読むことが出来なかつた。
「番頭」玄瑞は寄寓して留守をしたものと見える。雑司谷は何の謂《いひ》なるを知らない。「賢勝」は「健勝」であらう。按ずるに画師村片は日ごとに見舞に来たので、偶《たま/\》輪講の時に来合せてゐて書いたのであらう。村片は傷寒論を講
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