をきられ候時に至候はば進上可致候やと御伝へ可被下候。柳は早き物に候。来年あたりは被贈可申候。徳見茂四郎より※[#「口+羅」、第3水準1−15−31]申候。」
「伊沢正月金子入書状之返事も無御座候而、頼遣し候ことも、なしとも礫《つぶて》とも無之候。これらのことちと御尋被下度奉希候。御忙劇之中へかかること申上候、これも伊沢返事なき故也。這漢《このかん》を御しかり可被下候。」
「先達而《せんだつて》伊沢話に、津軽屋へ便御座候家、大坂筑前屋と申に御座候由、某島《それがししま》とやら承候而忘れ申候。只今も其家より便御座候はば、伊沢より被申下候様御頼可被下候。近比御便すくなく、ちと大なる封などはいたしかたなく候。筑前あき長門等之御参勤をまち候へども、儀衛中に知音無之ときは夫も出来不申こまり申候。御面倒之御事伊沢と御一緒に御覧、彼方より申参候様御頼可被下候。恐惶謹言。六月十二日。菅太中晋帥《くわんたいちゆうしんすゐ》。今川剛八様侍史。筑前屋より津軽屋へ之便一年にいくたび御座候やいつ比《ごろ》御座候やも奉願上候。」
此書を読めば、蘭軒が数回の茶山の書に答へずにゐたことが知られる。就中《なかんづく》正
前へ
次へ
全1133ページ中215ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
森 鴎外 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング