つくり」、第4水準2−13−7]に金を廻して、※[#「てへん+僉」、第3水準1−84−94]※[#「てへん+皎のつくり」、第4水準2−13−7]から又貸をしたのだそうであった。
幕府の頃は日本では盲人の保護が非常に行き届いていて、音楽家の外に、針医にも位がついていた。同じ頃の西洋の盲人の話を聞くと、あちらでは盲人は乞食より外になかったそうである。
或る国などは、盲人を全然人間扱いにしなかった。そして、竹の垣を作って、その中に盲人と豚とを一緒に入れて、盲人に豚を捕えさせて、困っているのを目明きが見て喜んでいたという話があるが、それに比較すると、日本の盲人は幸福であったわけである。
今日では外国でも盲人に対して、保護を与えるようになり、中には大学を出た者もあるそうである。或る国などでは、盲人が四辻を通る時に、黄色の旗を持っていると、自動車でも何でも避けて行くそうである。また独逸あたりでは、盲人が犬を連れて歩くそうで、つまり犬が道案内を勤めるわけである。
底本:「心の調べ」河出書房新社
2006(平成18)年8月30日初版発行
初出:「雨の念仏」三笠書房
1935(昭
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