[#「てへん+皎のつくり」、第4水準2−13−7]の性の悪いのが、丁度蜘蛛が網を張って虫のひっかかるのを待っているように、 伏見街道に※[#「てへん+僉」、第3水準1−84−94]※[#「てへん+皎のつくり」、第4水準2−13−7]の幕を張り廻らしておく。すると小大名はそこを通る時に、駕籠から降りなければならないので、家来が殿様の行列より先きに来て、何々がここを通るから、お駕籠のままで通らして戴きたいといって、金一封を持って頼みに行く。
 平生は大して懐工合がいいわけではないが、春先きになると、大勢の人を雇ってそんな悪戯をしていたものだそうであった。
 江戸あたりでは、※[#「てへん+僉」、第3水準1−84−94]※[#「てへん+皎のつくり」、第4水準2−13−7]は金貸のようなことをしていたそうである。それは盲人保護の意味で、※[#「てへん+僉」、第3水準1−84−94]※[#「てへん+皎のつくり」、第4水準2−13−7]の貸した金は白洲に出ても、必ず取れることになっていたからだそうである。またそこを狙って普通の金貸が※[#「てへん+僉」、第3水準1−84−94]※[#「てへん+皎の
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