は細小ナ意味の語であるが、しかし元来この樹は高大なものであるにかかわらず、こんな学名がついたのは、それがシベリアからの灌木状のものであったので、その命名者がこんな種名を用いたゆえんであったのであろう。
楡の和名はノニレといわれる。すなわち野楡の意味である。満州ではこの樹は平地に生じ人家の辺に茂っていて普通に見られるところから、またこれを家楡《ヤユ》とも呼ぶ。冬になれば落葉し、夏は緑葉で樹蔭をなしているが、しかしこれがあんまりうっそうと繁りすぎると、天日を蔽うてその光りと熱とを遮ぎり、その樹下では、とうてい作物が出来ないから五穀などを栽えることがない。
日本の学者は昔、楡が我国にもあるとして、それに対しヤニレまたはイエニレという和名をつけていたが、これは楡が人家近くにあって一つに家楡とも呼ばれるという中国の書物の記述を見て、名づけたものであることが推想せられる。しかしこれは日本産のニレすなわちハルニレ(Ulmus japonica Sarg[#「Sarg」は斜体].=Ulmus campestris[#「Ulmus campestris」は斜体] Sm. var[#「var」は斜体]
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