くげん》御指摘《ごしてき》、実に慙愧《ざんき》に不堪[#「堪」に「[ママ]」の注記]ず、御深志|忝《かたじけなく》存《ぞんじ》候《そうろう》。
行蔵《こうぞう》は我に存す、毀誉《きよ》は他人の主張、我に与《あず》からず我に関せずと存《ぞんじ》候《そうろう》。各人《かくじん》へ御示《おしめし》御座《ござ》候《そうろう》とも毛頭《もうとう》異存《いぞん》無之《これなく》候《そうろう》。御《おん》差越之《さしこしの》御草稿《ごそうこう》は拝受《はいじゅ》いたし度《たく》、御許容《ごきょよう》可被下《くださるべく》候也《そうろう》。
二月六日[#地から2字上げ]安芳
福沢先生
拙《せつ》、此程《このほど》より所労《しょろう》平臥中《へいがちゅう》、筆を採《と》るに懶《ものう》く[#「懶く」は底本では「瀬く」]、乱《らん》筆|蒙御海容度《ごかいようをこうむりたく》候《そうろう》。
[#改ページ]
榎本武揚氏の答書
拝復。過日|御示《おしめし》被下《くだされ》候《そうろう》貴著|瘠我慢中《やせがまんちゅう》、事実《じじつ》相違之廉《そういのかど》並《ならぴ》に小生之《
前へ
次へ
全5ページ中3ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
榎本 武揚 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング