は気《き》の毒《どく》だぜ。千|吉《きち》は妹《いもうと》のおせんを餌《えさ》にして、若旦那《わかだんな》から、二十五|両《りょう》という大金《たいきん》をせしめやがったんだ」
「なに二十五|両《りょう》だって」
「どうだ。てえしたもんだろう」
「冗談《じょうだん》じゃねえ。二十五|両《りょう》といやァ、小判《こばん》が二十五|枚《まい》だぜ。こいつが二|両《りょう》とか、二|両《りょう》二|分《ぶ》とかいうンなら、まだしも話《はなし》の筋《すじ》が通《とお》るが、二十五|両《りょう》は飛《と》んでもねえ。あいつの首《くび》を引換《ひきかえ》にしたって、借《か》りられる金《かね》じゃァねえぜ。冗談《じょうだん》も休《やす》み休《やす》みいってくんねえ」
「ふん、知《し》らねえッてもなァおッかねえや。おいらァ現《げん》にたった今《いま》、この二つの眼《め》で、睨《にら》んで来《き》たばかりなんだ。山吹色《やまぶきいろ》で二十五|枚《まい》、滅多《めった》に見《み》られるかさ[#「かさ」に傍点]じゃァねえて」
「ふふふふ、金《きん》の字《じ》。その話《はなし》をもうちっと委《くわ》しく聞《
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