》らねえもなァ仕方《しかた》がねえや。――いってえ、あの怠《なま》け者《もの》が、どこでそんなに儲《もう》けやがったたんだ」
「どこッたっておめえ、そいつが、てえそうないかさま[#「いかさま」に傍点]なんだぜ」
「ふうん、奴《やつ》にそんな器用《きよう》なことが出来《でき》るのかい」
「相手《あいて》がいいんだ」
「椋鳥《むくどり》か」
「ちゃきちゃきの江戸《えど》っ子《こ》よ」
「はァてな、江戸《えど》っ子《こ》が、奴《やつ》のいかさま[#「いかさま」に傍点]に引《ひ》ッかかるたァおかしいじゃねえか」
「いかさま[#「いかさま」に傍点]ッたって、おめえ、丁半《ちょうはん》じゃねえぜ」
「ほう、さいころ[#「さいころ」に傍点]じゃねえのかい」
「女《おんな》が餌《えさ》だ」
「女《おんな》。――」
「相手《あいて》を釣《つ》って儲《もう》けたのよ」
「そいつァ尚更《なおさら》初耳《はつみみ》だ。――その相手《あいて》ッてな、どこの誰《だれ》よ」
「油町《あぶらちょう》の紙問屋《かみどんや》、橘屋《たちばなや》の若旦那《わかだんな》だ」
「ほう、そいつァおもしれえ」
「あれだ。おもしれえ
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