sディ・フリーゲンデ・ホレンダー》』のことなんだよ」
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(註)。「さまよえる和蘭人」――船長ヴァン・シュトラーテンは、嵐の夜冒涜の言葉を発したために、永劫罰せられ、海上を漂浪せねばならなくなる。そして、七年目に一度上陸を許されるのだが、ザントヴィーケの港で少女ゼンタの愛によって救われ、幽霊船は海底に沈んでしまう。
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そうして、手にした埃りっぽい譜本を示したが、その皮肉な諧謔《ユーモア》に、検事は釘づけられるような力を感じた。
なぜなら、幽霊船長ヴァン・シュトラーテンの上陸――その怪異伝説が、法水の夢想にピタリと一致したばかりでなく、わけても検事には、それによって、一つ名が指摘されたように考えられたからである。
というのは、途々《みちみち》ウルリーケが話したとおりに、艇長の生地が和蘭《オランダ》のロッタム島だとすれば、当然その符合が、彼を指差すものでなくて何であろう。
しかし、一方艇長の死は確実であり、またよしんば生存しているにしても、それは、「維納《ウイン》の鉄仮面」の名で表わされているのであるから、検事は考えれば考えるほど、疑
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