_経を明らかにした。
「実を云いますと、これを手に入れたのは、夢判断のおかげなのです。いつぞや『ニーベルンゲン譚詩《リード》』の中に、貴女は御自分の夢をお書きになりました。ところが、その夢の世界には、すでに無意識となった、一つの忌怖感が描かれているのです。
 で、夢の象徴化変形化のことは御承知でしょうが、また、一つの言語一つの思想が、まるで洒落《しゃれ》のような形で現われることもあるのです。
 そこで、菩提樹《リンデン》の葉がチューリップの上に落ちる――という一句を、僕は、チューリップすなわち Two Lips《テウ・リップ》(二つの唇)と解釈しました。つまり、何かの唇の中に、貴女は葉のように薄いものを差し込んで置いたからでしょう。それから、撫子《カーネーション》の垂れ下がるほど巨《おお》いなる瓣《はなびら》――というところは、第一、撫子《カーネーション》には肉化《インカーネーション》の意味もあり、また、巨きな瓣を取り去ろうとするがなし得ない――というところは、その肉化した瓣が、膨れるのを懼《おそ》れていたからなんです。
 そこで、唇に何かを挟んで、それが膨れるのに懸念を感じるようなも
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