ォ出された舌を見たのでした。
 そうして、全身の診察が終ると、再び叔父のフォン・ビューローの許に連れ戻されましたが、その時不用意にも、私は患者の姓名を訊ねてしまったのです。
 すると叔父は、卓子《テーブル》をガンと叩いて、「お前は、あの扉《ドア》の合鍵でも欲しいのか」と呶鳴《どな》りましたが、まもなく顔色を柔らげて、「ではパット、あの馬鹿者《イディオット》については、これだけのことを云っておこう。さる侯爵《マルキス》だ――とね」と言葉少なに云うのでした。
 しかし、お訊ねにかかわる羅針盤の文身《いれずみ》は、隈《くま》なく捜したのでしたが、ついに発見することなく終ってしまいました。
 そこで私は、明白な結論を述べることができます――あの囚人は、たとえいかなる浮説に包まれていようと、絶対に、友、フォン・エッセン男爵ではない――と。

 その書信は、ウルリーケの知人である、英人医師のバーシー・クライドから送られたものだが、かえって内容よりも、それがいかなる径路を経て、法水の手に入ったものか、検事は不審を覚えずにはいられなかった。
 法水は、続いてウルリーケに向い、それを掘り出した、不思議な
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