[ン》に試みて、sとs、reとle、stとstを除いてみた。すると、それが Cone《コーン》(松毬《まつかさ》)という一字に、変ってしまったのだよ。ところが、その松毬《コーン》というのが、寝台の天蓋にある頂飾《たてばな》にあって、それがまた、薄気味悪い道化師《クラウン》なんだがね」とそれから帷幕《とばり》の中に入って、蒲団《マット》の上に、卓子《テーブル》や椅子を一つ一つ積み重ねていった。そうして、最後に立箪笥《キャビネット》が載せられたとき、検事と熊城はハッとして息を嚥《の》んだ。と云うのは、松毬《コーン》の形をしたその頂飾《たてばな》が口を開いて、そこからサラサラと、白い粉末が溢《こぼ》れ出たからであった。すると、法水の舌が、黒死館の過去を暗澹《あんたん》とさせたところの、三つの変死事件に触れていった。
「これが、暗黒の神秘――黒死館の悪霊さ。それを修辞学的《レトリカル》に云えば、さしずめ中世異端の弄技物とでも云うところだろうがね。しかし、その装置の内容たるや、過去の三変死事件が、それぞれ同衾《どうきん》中に起ったのを考えれば判るだろう。つまり、二人以上の重量が法度《はっと》で、
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