サれが加わると、松毬《コーン》の頂飾が開いて、この粉末が溢れ出すのだよ。それも、以前マリア・アンナ朝時代では、媚薬などを入れたものだが、この寝台では桃花木《マホガニー》の貞操帯になっているのだ。と云うのは、この粉末が確かストラモニヒナス(註)――ほとんど稀集に等しい植物毒だろうと思うからだよ。それが鼻粘膜に触れると、狂暴な幻覚を起すのだから、最初明治二十九年に伝次郎事件、それから三十五年に筆子事件――と二つの他殺事件を起して、ついに最後の算哲を、人形を抱いたあの日に斃《たお》してしまったのだ。つまり、このディグスビイの呪詛《じゅそ》と云うのは、『|死の舞踏《トーテン・タンツ》』に記されている、|奢那教徒は地獄の底に横たわらん《ジャイニスツ・アンダーライ・ビロウ・インフェルノ》――の本体なんだよ」
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(註)後日法水は、ストラモニヒナスがついに伝説以上のものだったのに、驚いたと云っている。それは、ゲオルヒ・バルティシュ(十六世紀ケーニヒスブルクの薬学者)の著述の中に記されているのみで、近世になってからは、一八九五年にフィッシュと云って、印度大麻の栽培を奨励した、独領
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