スんだぜ」
ディグスビイの意志が怖ろしい呪詛であることは、彼がそれを記すに、ホルバインの「|死の舞踏《トーテン・タンツ》」を用いただけでも明らかであるが、それにまして怖ろしく思われたのは、彼が執拗にも、数段の秘密記法《クリプトメニツェ》を用意していることだった。それを臆測すれば、恐らくどこかに一つの驚くべき計画が残されていて、それが醸《かも》し出してくる凶運を、難解きわまる秘密記法《クリプトメニツェ》にて覆い、人々がそれにあぐみ悩む有様を、秘かに横手で嗤《わら》おうという魂胆らしく思われるのだった。すなわち、その秘密記法《クリプトメニツェ》の深さは、この事件の発展に正比例するのではないか――。しかし、法水はその文中から、ディグスビイにもあるまじい、幼稚な文法をさえ無視している点や、また、冠詞のないことも指摘したのだったが、次の創世記めいた奇文に至ると、その二つの文章が、聯関している所は勿論、すべてが、宛然《さながら》霧に包まれたような観を呈しているのだった。それから、押鐘博士に遺言書の開封を依頼すべく、法水等は階下の広間《サロン》に赴《おもむ》いた。
広間《サロン》の中には、押鐘博
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