ッい》が潜んでいるのは勿論のことである。ところで、※[#「凵」のような形(fig1317_08.png)、236−2]形に抉らねばならなかった切創の目的と云うのは、ほかでもない。肥大した胸腺を切断して収縮せしめたばかりではなくて、死後動脈収縮([#ここから割り注]死後ただちに静脈を切断しても、出血しはしないが、ややしばらく後には、動脈の収縮によって、喞筒状に血液を静脈に送り、流血せしむる。[#ここで割り注終わり])によって流出した血液を胸腔内に充して、肺臓を圧迫し残気を吐き出さしめたと信ずるのである([#ここから割り注]死後残気の説については、ワグナー、マクドウガル等の実験で、約二十立方インチと計算されている[#ここで割り注終わり])。次に、死後脈動及び高熱については、絞首――廻転――墜落と続く日本刑死記録においても、相当の文献があるのみならず、ハルトマンの名著「生体埋葬《ベリード・アライヴ》」一冊だけでも、有名なテラ・ベルゲンの奇蹟([#ここから割り注]心臓附近のマッサージによって、心音を起し、高熱を発せりと云うファレルスレーベンの婦人[#ここで割り注終わり])や匈牙利《ハンガリー》
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