突飛な言《げん》を吐いた。
「埃及《エジプト》の大占星家ネクタネブスは、毎年ニイルの氾濫を告げる双魚座《ピスケス》を、※[#「χ」の中央に横棒が入った形(fig1317_13.png)、173−10]でなしに※[#「長方形/三角形」(fig1317_14.png)、173−10]という記号で現わしている。と云うのは、いま君の云った正方形が、いわゆる天馬星《ペガスス》の大正方形であって、天馬座《ペガスス》の鞍星《マルカブ》の外二星にアンドロメダ座のアルフェラッツ星を結び付け、そうして出来る正四角形を指しているからなんだ。そして、この三角琴《プサルテリウム》の筋彫《すじぼり》が三角座《トリアングルム》とすれば、その中央に挾まれた聖像は、天馬座《ペガスス》と三角座《トリアングルム》の間にある、双魚座《ピスケス》[#ルビの「ピスケス」は底本では「ピスセス」]ではないだろうか。ところで、一五二四年にもそれがあって、当時有名な占星数学者ストッフレルが再洪水説を称えたと云うほどで、とにかく三つの外惑星が双魚座《ピスケス》と連結するという天体現象は、大凶災の兆《ちょう》とされているのだ。しかし、凶災を
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