し、音響学的な構造は天井にも及んでいて、楕円形の壁面から鍵盤《キイ》にかけて緩斜をなしている。しかもそれがちょうど響板のように、中央に丸孔が空き、その上が長い角柱形の空間になっていた。そして、その両端が、先刻《さっき》前庭《ぜんてい》から見た、十二宮の円華窓《えんげまど》だった。おまけに、黄道上の星宿が描かれている、絵齣《えごま》の一つ一つが、本板から巧妙な構造で遊離しているので、その周囲には、一辺を除いて細い空隙が作られ、しかも、空気の波動につれて微かに振動する。それがなんとなく楽玻璃《グラス・ハーモニカ》のようでもあるが、とにかく、その狭間《はざま》を通過する音は、恐らく弱音器でもかけられたように柔げられるであろうから、鐘鳴器《カリリヨン》特有の残響や、また、協和絃をなしている音ならば、どんなに早い速度で奏したにしても、ある程度までは混乱を防ぎ得るのである。この装置は三十三個の鐘群も同様で、ベルリンのパロヒアル寺院を模本としたものであるが、パロヒアル寺院では、反対にそれが、礼拝堂の内部に向けて作られてある。こうして、法水の調査は円華窓附近にも及んだけれど、わずかに知ったのは、その外
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