ら、大小長短幾つもの垂氷《つらら》の下っているのが、射《さ》し初めた日に輝いて、それはそれは綺麗です。「あれが欲しい」といいましたが、「あんな物をどうするの。もう起きなさい」と、誰もかまってくれません。やがて御飯になりました。渋々《しぶしぶ》起きてお膳《ぜん》に向っても、目は軒端《のきば》を離れません。その時、「おい、これを遣ろう」と、後に声がします。振返ると兄が、大きなコップに垂氷の幾本かを入れたのを、笑いながら出されます。「まあ、どこからお取りになりましたの。ありがとう」と、すっかり上機嫌になりました。
兄から貰った垂氷を、私はお膳の傍に置いて、それを見ながらゆるゆると食事をしましたが、終った頃には、もうすっかり痩《や》せ細って、コップの底には藁屑《わらくず》まじりの濁った水が溜《たま》っているだけでした。その後、何か欲しいというと、「垂氷とどっちだ」と、よく笑いぐさにされました。
雪国の越後などでは、その垂氷を「かなッこおり」といって、いたずらな子供が手拭《てぬぐい》で捲《ま》いてお湯屋へ持って行き、裸の人に附けて驚かすとか聞きました。
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通学
兄が
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