な》と引き換《か》へにせしものなりとぞ。斯く入り口又は窓《まど》を隔《へだ》てて品物の遣《や》り取《と》りを爲《な》せしは同類《どうるい》の間ならざるが故《ゆえ》ならん。コロボックル同志《どうし》ならば親《した》しく相對して事《こと》を辨《べん》ぜしなるべし。余は不足《ふそく》の品《しな》と余分の品《しな》との直接交換《ちよくせつこうくわん》のみならず、必要以外の品と雖も後日《ごじつ》の用《よう》を考へて取り換へ置く事も有りしならんと思惟するなり、斯かる塲合《ばあい》に於ては美麗《びれい》なる石斧石鏃類は幾分か交換の媒《なかだち》の用を爲せしならん。[#地から1字上げ](未完)
[#改段]

     ●コロボックル風俗考 第十回(挿圖參看)
[#地から1字上げ]理學士 坪井正五郎
    ○交通
石器時代遺跡は琉球より千島に至るまで日本諸地方に散在《さんざい》する事挿圖中に示《しめ》すが如くなるが、是等は恐《おそ》らく同一人民の手に成りしものなる可し。各遺跡を一々|檢査《けんさ》し相互に比較《ひかく》したりとは斷言《だんげん》し難けれど、日本諸地方の石器時代遺跡中には互に異《ことな》
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