極めたるもの少からず。土噐《どき》の形状|紋樣《もんよう》に至つては多言《たげん》を要せず、實物《じつぶつ》を見たる人は更《さら》なり、第七回の挿圖《さしづ》のみを見たる人も、未開《みかい》の人民が如何にして斯《か》く迄に美事《みごと》なるものを作り出せしかと意外《いぐわい》の感を抱《いだ》くならん。今回の挿圖中右の上の隅《すみ》の三個と右の下の隅の一|個《こ》との他、周圍《しうゐ》に寫したるものは總て土器の把手《とつて》なり。其|形《かたち》其|紋《もん》實に名状《めふでう》すべからず。コロボックル美術《びじゆつ》の標本《ひようほん》たるの價値《かちよく》[#「價値《かちよく》」はママ]充分なりと云ふべし。右の下の隅に圖《づ》したるは土瓶形《どびんかた》土器の横口《よこくち》にして。模樣《もよう》は赤色の繪《ゑ》の具《ぐ》を以て畫《ゑが》きたり。右の上の三個は、土器|表面《ひやうめん》に在る押紋を其|原《もと》に還したるものにして、取《と》りも直さず紐《ひも》細工の裝飾なり。土偶《どぐう》に由りて想像《そう/″\》さるる衣服《いふく》の紋樣も此の如くにして縫《ぬ》ひ付けられしものなる
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