室《じんるゐがくけうしつ》の藏品《ざうひん》なり。
コロボックルが漁業《ぎよげふ》に巧《たく》みなりしとの事はアイヌ間の口碑《こうひ》にも存せり。既《すで》に漁業に巧《たく》みなりと云へば舟の類の存《そん》せし事|推知《すいち》すべき事なるが、アイヌは又此事に付きても言ひ傳へを有せり(後回に細説《さいせつ》すべし)[#地から2字上げ](未完)
[#改段]

     ●コロボックル風俗考 第九回(挿圖參看)
[#地から1字上げ]理學士 坪井正五郎
    ○鳥獸捕獲
貝塚の貝殼層中には鳥骨《てうこつ》有り獸骨《じうこつ》有り、コロボックルが鳥獸の肉《にく》を食《しよく》とせし事は明かなるが、如何なる方法を以て是等を捕獲《ほくわく》せしならんか。或は棒《ぼう》を以て打ち、或は石《いし》を投《な》げ付《つ》けし事も有るべけれど、弓矢《ゆみや》の力を藉《か》りし事蓋し多かりしならん。石鏃の事は既に云へり、其山中にて單獨《だんどく》に發見《はつけん》さるる事有るは射損《いそん》じたるものの遺《のこ》れるに由るならんとの事も既に云へり。新に述ぶべきは弓矢の用《もち》ゐ方なり。弓柄を左手に握《にぎ
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