いさう》の類にして、是等は唯《ただ》有りの儘《まま》の形にて存在《そんざい》したるのみ。植物質《ちよくぶつしつ》の器具《きぐ》に至つては未だ一品も出でたる事無し。木にもせよ、竹にもせよ、草《くさ》にもせよ、植物質の原料《げんれう》にて作りたるものは腐敗《ふはい》し易き事|勿論《もちろん》なれば、其今日に遺存《いぞん》せざるの故を以て曾て存在《そんざい》せざりし證とは爲すべからず。現《げん》に土器《どき》底面中《ていめんちう》には網代形《あじろかた》の痕《あと》有るもの有り、土器形状|模様《もよう》中には明かに籠の形を摸《も》したるもの有り、コロボックルが籠の類《るい》を有せし事は推知《すいち》し得べきなり。
アイヌ間に存《そん》する口碑《こうひ》に由ればコロボックルは又|木製《もくせい》の皿をも有《いう》せしが如し。
既に服飾《ふくしよく》の部に於ても述《の》べしが如く、土器《どき》表面《ひやうめん》の押紋《おしもん》を※[#「てへん+僉」、第3水準1−84−94]すれば、コロボツクルが種々《しゆ/″\》の編《あ》み物、織り物、及び紐《ひも》の類を有せし事《こと》明《あきら》かにして、
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