後國男鹿半島眞山々中 (若林勝邦氏報)
[#ここで字下げ終わり]
是等《これら》石鏃《せきぞく》は鳥獸獵の際《さい》射損《ゐそん》じて地に落《を》ちたるものなるべく、其存在の事實《じじつ》は、如何にコロボックルが鳥獸|捕獲《ほくわく》の爲め高山に登りし事有るかを告ぐるものたり。
矢は如何なる物の内《うち》に入れ置《おき》きしか詳《つまびらか》ならざれど、獸皮《じゆうひ》或は木質《もくしつ》を以て作りたる一種の矢筒《やづつ》有《あ》りしは疑無《うたがいな》からん。石鏃《せきぞく》は製造《せいぞう》終《をわ》るに隨《したが》ひ悉皆《しつかい》※[#「竹かんむり/可」、79−上−13]《やがら》に固着《こちやく》されしにはあらずして、餘分の物は種々の入れ物に貯《たくは》へ置《お》かれしものと見ゆ。渡島國凾舘住吉町《をしまのくにはこたてすみよしてう》、後志《しりべし》國余市川村、石狩《いしかり》國|空知監獄署用地《ソラチかんごくしようようち》、日高《ひだか》國|捫別舊會所《もんべつきうくわいじよ》の裏《うら》等よりは石鏃《せきぞく》を入れたる儘《まま》の土器《どき》を掘出《ほりだ》せし事有り。
前へ
次へ
全109ページ中61ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
坪井 正五郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング