思《おも》ふにコロボツクルは適當の石《いし》を獲《え》たる時、又は氣《き》の向《む》[#ルビの「む」は底本では「むき」]きたる時に、必要以外《ひつえういぐわい》の石鏃《せきぞく》を作《つく》り置《お》き之を土器其他の入れ物に収《をさ》めて後日の豫備《よび》とし或は物品交換《ぶつぴんかうくわん》の用に供《きよう》する爲|貯《たくは》へ置《お》きしならん。
弓矢《ゆみや》の使用《しよう》は、諸人種に普通《ふつう》なるものに非《あら》ず。未開人民中《みかいじんみんちう》には今尚《いまな》ほ之を知らざる者有り。此點《このてん》のみに就《つ》いて云ふも、コロボックル、の智識《ちしき》は决《けつ》して甚《はなは》だ低《ひく》きものには非ざるなり。
石錐[#「石錐」に白丸傍点] 石鏃《せきぞく》の類品《るゐひん》にして、全体《ぜんたい》棒《ぼう》の形を成せる物有り、又一方のみ棒の形を成し一端は杓子《しやくし》の如くに膨《ふく》らみたる物有り。是等《これら》は錐《きり》の用を爲せしものなるべし。柄《え》の着《つ》け方は石鏃に※[#「竹かんむり/可」、79−下−2]を着くると異《ことな》る所無からん。膨
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