土器表面|押《お》し付け模樣《もよう》の中に撚りを掛けたる紐《ひも》の跟《あと》有るを以て推察《すゐさつ》せらる。撚りの有無と絃《つる》の強弱《きよじやく》との關係は僅少の經驗《けいけん》に由つても悟《さと》るを得べき事なり。弓矢は鳥獸獵《てうじゆうれう》に於ても用ゐられしなるべく、人類|同志《どうし》の爭鬪《さうとう》に於ても用ゐられしならん。或は海獸大魚を捕獲《ほくわく》するに際《さい》しても用ゐられし事有る可きか。水中に矢を射込む事其|例《れい》無《な》きに非ず。石鏃は石器時代|遺跡《ゐせき》に於て他の遺物《ゐぶつ》と共《とも》に存在《ぞんざい》する[#「共《とも》に存在《ぞんざい》する」は底本では「共《ともぞ》に存在《んざい》する」]を常とすれど、左の諸所にては山中に於て單獨《たんどく》に發見されし事有るなり。
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(一)山城國比叡山頂 (山崎直方氏報)
(二)信濃國大門峠 (若林勝邦氏報)
(三)飛彈國神岡鑛山 (西邑孝太郎氏報)
(四)同國大西峠頂上 (田中正太郎氏報)
(五)同國高城山絶頂 (同氏報)
(六)羽
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