ゃいます。
文麻呂 衛門、……それはきっと僕の心の隅々《すみずみ》まですっかり晴れ渡った証拠なのだよ。……僕がまた新しい僕自身を取戻した証拠なのだよ。……僕はこの日のためにすべてに耐《た》えて来た。とうとう恵まれた日がやって来たのだよ。新しい僕のいのちが蘇《よみがえ》って来たのだよ。
綾麻呂 文麻呂!……お前、ちょっと、ここへ上って来んかな?……お父さんは今日はお前としばらく話がしたいんじゃ。
文麻呂 ええ。
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文麻呂、無言で丘の上に上って行く。
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衛門 (文麻呂の言葉に触れて、何やら理由の分らぬ爽朗《そうろう》の気が身内に溢れて来た。……)旦那様!……それでは手前は失礼致して……
綾麻呂 ああ、行っておいで!……まあ、ひとつ精を出して、立派な瓜畠を作ってくれるのだな!
衛門 (剽軽に)かしこまりましてございます!
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衛門、右手奥へ退場。綾麻呂は笑いながらその後姿を見送っている。
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綾麻呂 なあ、文麻呂。
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