竹の里のいいつたえですじゃ。儂だけが知っているなよたけの赫映姫《かぐやひめ》の語りつたえですじゃ。儂の夢ですじゃ……

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 合唱 (静かに聞え始める)

いつの世の昔語りや、……
いつの世の昔語りや、……
竹取りの翁《おきな》ありけり。
竹取りの翁ありけり。

竹取翁、静かに身を起して、立上る。白銀《しろがね》に輝く手斧を片手に、静かに文麻呂の方へ歩み寄って来る。

いつの世の昔語りや、……
いつの世の昔語りや、……
竹取りの翁ありけり。
竹取りの翁ありけり。
竹や竹 竹山に
    なよ竹を取る なりわいに
    なよ竹を編む なりわいに
さらさらに我名は立てじ、よろずよや
万世《よろずよ》までにや 竹を編む。
これはしも 常春《とこはる》の
これはしも 常春の 伝えの里に
さやけき緑 絶ゆるなし
なよ若竹の 伝えの里に
さやけき緑 絶ゆるなし
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竹取翁 (文麻呂の真近に来て)儂《わし》はもう世の中にはあの話を信じてくれる人は一人もおらぬと思っておった。なよたけの赫映姫はこのまま誰にも知ら
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