形式になるのだからあくまでせいぜい売れる絵の出品を企て売つた方がよい。デパート展には制作良心なしといふ所まで徹底し生じつかな芸術良心を働かして無意識の間にこのデパート展の販売政策に絵の本質を売り渡す事がないやうに『デパート展の絵』の劃然たるものを一般出品画家が心構へして過つもデパート展の場内芸術意識のせり合ひなどをやらない様にした方がよい。何故といつてそれは無益であり、お互に不幸であるから。
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小熊秀雄個展
「画観」の高木さんが、私が池袋「コティ」で突然小品個展を開いたので、何か感想を書くようにといふことである、あの個展は、言はゞ「非公開の公開展」ともいふべき性質のもので案内状も出さずほんの知人への公開といふ意味の催しであつた、私は画家でないので詩人としての絵であるがさりとて、会期中ある絵[#「絵」に「ママ」の注記]家がつくづく私の絵をみて『貴方は絵画上の造形性といふものをどう考へますか』と質問されたのにはダアとなつた。
この質問者の眼からみると、私の絵には何か画家がよくいふ『造形的なもの』が欠けてゐたのだらう、そこでさうした質
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