表の自由性にある。アンデパンダンを何処かで企てゝゐるといふ話もきいたが、今の処ノバあたりでアンデパンダン的意義を極度に発揮して欲しいと思ふ。
だが、一寸こゝで皮肉を言はして貰へば、この展覧会にかぎらず画家はあまり、カンバス屋と絵具屋に許り儲けさせるのもどうかと思ふ。私はこの際ノバ展辺りでもむやみに油絵具を画布の上に消費することをやめて、絵具を節約して良い絵を描いて出品して欲しい。絵具節約論をこの際、この展覧会に限らず多くの展覧会の出品者に希望する。
個人評を二三試みれば、鶴岡政雄の三点「移転」「偶像」「リズム」このうち「移転」は引つこしを書いたものだが私はかうした傾向や「リズム」などから、さつさと作者は移転して欲しい。「移転」は描く対象の常識的理解を一歩もでゝゐない。如何に描写の奇をねらつても、結局覗つてゐる処は一般的なところに落着いてゐる『リズム』は丸、三角、螺線、あらゆるものを横長く組合せたものであるが、その画は右から左に走るリズムであつても、観る者へ何のリズミカルなものを訴へてゐないそれよりも『偶像』の仕事を支持したい。この作家の一番問題となるものは、この人の抱いてゐる色とい
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