たしました、ほんとうは髪の毛はたべてしまつたのではありません、悪魔は、一晩のうちに、髪の毛で、チョッキを編んでしまひ、ちやんと上着のしたに着込んでゐるのでした。
悪魔は、女の子にむかつて、平あやまりにあやまつて
『あれは、お友達になつた約束にもらつたのですから』
と言ひましたが、女の子は承知をしませんでした、そこで悪魔は、
『それでは、かはりにあなたのすきなものを、なんでもさしあげますから、ゆるして下さい』
と言ひました、女の子も機嫌をなほし、さて、慾ばりらしく、あれこれと色々ともらふ物を考へてをりました。
『それでは着物を沢山にほしい』
といひました。
『たいへんおやすい御用です、着物は十枚もいりませうか』
と悪魔がたずねました、
『まあ、なんてケチなんでせう、いくら着ても、着ても、着れないほど、たくさんの着物がほしいんですよ』
といひました。
悪魔は承知して、ごそごそと土の中にもぐり込んでしまひました、女の子は、悪魔がたくさんの美しい着物をもつてくるのを、いまかいまかと、まつてをりました、しかしなかなか現れません、そのうちに女の子は地面をいつまでも見てゐることが退屈に
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