うつらと、いろいろのことを考へてゐるのです。
そのかんがへることは、麦のことでも、お薯のことでも、秋のとりいれのことでもありません、それはお化粧の事であるとか、着物の柄のこととか、またにぎやかなとほくの都のことでありました。
かうして鍬にもたれて、ぼんやりとかんがへてゐると、いつものやうに、頭がだんだんと石のやうにおもくなつてきました、そして百姓が急に嫌になりました。女の子はそばの木の切株に腰ををろしてしまひます、かうしてゐるのですから、畑は少しも耕されませんでした。
夕方になつて、百姓達は、一日の働きも終へ、そろそろと帰り支度をしました、娘さんはこれをみて、おどろいたやうに、ほんの申しわけのやうに、たつた一鍬だけ、がつくりと土に鍬を打ちこみました。
すると掘りかへされたその中から、ひよつこりと現れたものがあります。
それは女の子にとつては、にくらしい髪をむしつてにげた悪魔でした。
『さあ、わたしの髪の毛を、いますぐに返してちやうだいよ』
女の子は、たいへん大きな声をたてて、恐ろしいけんまくで、悪魔をなじりました。
『喰べてしまつた』
小悪魔は、めんぼくなささうな表情をい
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