ままに行つてしまひました。
唖娘は、小母さんの言つたことも忘れてしまつて、他のお友達のやうに、声をだして笑つたり泣いたりしたいばつかりに、その果物を喰べました。
すると遠くの男の子は、急に大きな鳥になつて、さん/゛\唖娘を、あざ笑つて飛んでしまひました。
意地の悪い鳥に、欺されて唖娘は、果物をたべたので、声がでるどころかいままでしぼみかけた薔薇の花でも、唖娘が接吻をすると、ぱつと元気よくひらいたのが、それもできなくなつたのです。
『唖娘、お前は、けふ野原でけがれた果物を喰べたにちがひないよ、あんなに清い唇が、汚《けが》れてしまつてゐる。』
かう言つて小母さんは、さん/゛\唖娘を鞭で打つたうへ、薔薇の花園を追ひ出してしまつたのです。
唖娘はしかたなく、野と云はず山と云はずどこと言ふあてもなく歩るき廻りました。
するとある日の夕方、大きな白い牡丹の花が、みわたす限り海のやうに咲いてゐる広い花園に着きました。
唖娘はもう悲しくなつて、この牡丹の花のなかにじつと立つて、途方にくれてゐるとそのとき唖娘の傍《そば》に咲いてゐた一本の大きな牡丹の花が
『かあいさうなお嬢さん、土の中に両
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