な顔となつてしまひました。
或る日、唖娘がよねんなく、野原で花びらをつないでをりましたところがいつの間にか自分の傍《そば》に、緋の衣装《ころも》をきた少女が坐つてゐて、をなじやうに花びらをつなぎ始め、をりをりにつこりと、優しく唖娘に笑顔をむけましたが、とう/\いつの間にか二人は仲善しになつてしまひました。
しかし唖娘は物を言ふことができなかつたので、どんなに悲しかつたでせう。
四
唖娘が、ある晴れた日、いつものやうに草原に坐つて花をつんでをりました。
すると、どこからともなく、美しい一人の男の子がやつてきました、そしてふところから、それは/\美味しさうに熟した、唖娘には、かつて見たこともないやうな果物をひとつだして、くれました。
しかし唖娘は、頭をふつて、けつしてたべようとはいたしませんでした。
それは、小母さんが、唖娘に毎日の食物として牛乳より他にくれませんでしたし、そのほかのものをけつして食べてはいけないと、かたく禁じられてゐたからです。
すると男の子は
『笑ふことも、泣くことも忘れてしまつたお嬢さま、その実を喰べると声がでる。』
かう言つて、果物を置いた
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