3字下げ]
打ち、打つ、
我々のありあはせの心臓へ、
我々のもちあはせの
イデオロギーといふ鞭を加へる、
尊大ではなく自信をもつて卑俗ではなく
普遍化された
真実の打楽器さ、
とほく歴史の空間をかけまはる
われわれの行動の時間化よ、
たたかひの速度よ
[#ここで字下げ終わり]
雷(3)[#「(3)」は縦中横] 生命のレールをはかつてはし[#「し」に「ママ」の注記]ない
[#ここから3字下げ]
だけど一秒の生命力を
流線型以上のスピードで
人間の広幅にひろげて発揮したい
君よ 君の馬を
絶えず飛び駈けつつ
私も飛行機を駕御しようとするのだ。
しかし忘れてはいけぬ
君の大刀と
私の機関銃を
用意することをこそ!
[#ここで字下げ終わり]
小熊(4)[#「(4)」は縦中横]客死か旅かといふ
[#ここから3字下げ]
君の決意のために祝盃をあげる
異邦人たちの精神は
寄り集まつて策謀してゐる、
もつとも夢多い東洋の
樹木の下にあつて
現実的な花を論じ
はげしい結実を論ずる
反逆の旅嚢は肥える許りだ、
転々山をのぼり、谷を下る
村落の上と、都会の上と
軌道を行く太陽と同様に
はげしい旅愁《ノス
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