娘の
勤め場所
トゲの重役
脂肪《あぶら》の口説《くぜつ》
うんと言はねば 馘首《くび》となる
ドンドロ、あんどん、昼の夢。
彼は行儀が悪い
アメリカよ、先づ君を褒めよう、
荒い感情の面の露骨な
光沢をもつた君の風貌を
それから支那と日本をともすれば
ごつちやに考へたがる君等の為めに、
日本を無頼漢たらしめようとする
君等の遠大な計画運動の為めに、
海の上を耕作機を曳いてくる
アメリカの偉大な努力に敬服しよう。
いかにも君等は日本の
いたるところに粗雑な肉体的な火を撒いた。
耕作上手な君等、
食へるシャボテンまでつくりあげた
品種改良の本場から
はるばるやつて来た老練な君等のことだ。
歪んだアメリカ的日本を
明日の収穫として犁を山野に打込む
そしてやがて日本の城や山脈、
東洋の思想の耕地がおそろしく足場の悪い
開け拡げたものであることに気づくであらう。
若し君等が日本の思想の一隅に
棲みたいといふのであれば
先づ第一にもつと行儀をよくすることだ。
君等の観光団は徒に騒ぐ
そして簾や紙の家に一泊して
風邪をひいて帰国する許りであらう。
新定型詩人に与ふ
君も
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