誤りなしと信じ[#「、一つも誤りなしと信じ」に傍点]」]、他の古い記録と比較しようとも考えなかった[#「他の古い記録と比較しようとも考えなかった」に傍点][#「、他の古い記録と比較しようとも考えなかった[#「他の古い記録と比較しようとも考えなかった」に傍点]」は底本では「、他の古い記録と比較しようとも考えなか[#「、他の古い記録と比較しようとも考えなか」に傍点]った」]。
 ファラデーの態度をチンダルが鋭く批評し[#「鋭く批評し」に傍点]たのに、「ファラデーは礼拝堂の戸は開けっぱなしで(open)寛大にして置くが、実験室の戸は出入がやかましく厳重である(closed)」と言った。これは酷評ではあるが、その通りである。
 ファラデーは非常に慈《なさ》け深い人で、よく施しをした。どういう風に、またどの位したのか、さすがに筆まめな彼れもそればかりは書いて置かな[#「書いて置かな」に傍点]かった。多分貧しい老人とか、病人とかに恵んだものらしく、その金額も年に数百ポンド(数千円)にのぼったことと思われる。なぜかというと、ファラデーは年に一千ポンド近くも収入があったが、家庭で費したのはこの半分くら
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