事に[#「応用がかった事に」に傍点]近づいてくると、そこで止めてしまい[#「そこで止めてしまい」に傍点]、他の新しい方面に向って進んで行った。そんな訳で、専売特許なども一つも取らなかった[#「専売特許なども一つも取らなかった」に傍点]。

     一一 媒介物の作用

 この論文の中に、ファラデーは次のような事も書いて置いた。
「針金は磁気よりの感応で電流を生ずるのであるから、恐らくある特別の状態[#「特別の状態」に傍点]にあるらしい。
「これを友人とも相談して、エレクトロトニックの状態[#「エレクトロトニックの状態」に傍点]と名づけることにした。
「この状態は、その継続している間は別に電気的作用を示さない。しかし、コイルなり、針金なりが、磁石の方へ近づくか、または遠ざかる場合には、その近づくかまたは遠ざかりつつある間だけ[#「つつある間だけ」に傍点]、感応作用によりて、電流が通る。これはその間、エレクトロトニックの状態が高い方なりまたは低い方なりに変るからで[#「変るからで」に傍点]、この変化と共に電流の発生が伴うのである。」
 元来ファラデーは、物と物とが相離れた所から直接に作用
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