何《なに》か非常《ひぜう》に恐《おそ》るべきものが潛《ひそ》んで居《ゐ》ると考《かんが》へさせる。實際《じつさい》又《また》熱帶國《ねつたいこく》には不思議《ふしぎ》な動物《どうぶつ》も居《を》れば、不思議《ふしぎ》な植物《しよくぶつ》もある。之《これ》を少《すこ》し形《かたち》を變《か》へると直《す》ぐ化物《ばけもの》になる。印度《いんど》は實《じつ》に化物《ばけもの》の本場《ほんば》であつて、神聖《しんせい》なる史詩《しし》ラーマーヤナ等《とう》には化物《ばけもの》が澤山《たくさん》出《で》て來《く》る。印度教《いんどけう》に出《で》て來《く》るものは、何《いづ》れも不思議《ふしぎ》千|萬《ばん》なものばかり、三|面《めん》六|臂《ぴ》とか顏《かほ》や手足《てあし》の無數《むすう》なものとか、半人《はんにん》半獸《はんじう》、半人《はんにん》半鳥《はんてう》などの類《るゐ》が澤山《たくさん》ある。佛教《ぶつけう》の五|大《だい》明王等《めうわうとう》も印度教《いんどけう》から來《き》て居《ゐ》る。
印度《いんど》から西《にし》へ行《ゆ》くと、ペルシヤが非常《ひぜう》に盛《さかん》
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