『教室の記録』の編集を終えて
村山俊太郎
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【テキスト中に現れる記号について】
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)ごまかし[#「ごまかし」に傍点]
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この本は、国分君と、同君の片腕となり励まし合い批判し合って来た協同者である相沢さんが、ともに子どもを観察し、子どもとともに生きようとした教壇生活の記録である。
両君は、理解ふかい校長先生の部下として、また「生活学校」の読者として、農村教師としての良心を持ちつづけながら、一つ目的にひたむきな精進をつづけ、「もんぺの弟」、「長瀞子ども」をまもりつづけてきた。そして良心のゆえに、つねに子どもや村について悩んできた。いわば、この本は、その悩みの過程における両君の血と涙の報告記である。そのゆえに国分君のもっとも本質的な姿を反映しているものであることを信じている。
国分君が二十七の若さで、これまでなした業績については、ここにおしゃべりする必要はなかろう。それは、積み重ねたら机の高さにおよぶであろう児童文集「もんぺ」「もんぺの弟」に凝結している。これまでに公にされた綴方教育に関する諸労作などは、その文集の
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