あたしを、殺さすつもりなんだ。……あたしを殺し、それから、あんたをのっぴきならぬところへ、追いこもうという、これあ一石二鳥の詐略なんだ……。ここの理窟を……よく考えて見て、ください。……して見ると、絲満をやったのは、……やっぱり、久我だったんだ。……いまにして、思えば、あたしも、やっぱり煽てられていたんです。……まったく、あいつに教唆《シャク》られ、やったことなんです……」
〈われながら巧いことを言った、と思った〉果して、喉がすこし楽になった。
 古田の顔が、ぐっと近くなる。
「てめえ、それあ本当か」
 そう言えば、すこし思いあたることもある、といった風だった。
「けして、嘘などは申しません。……いい齢をして、あんな青二才に教唆《シャク》られたかと思うと、……あたしあ……」
 なんだか泣けそうになってきた。
〈よし、泣いてやれ〉……工合よく涙が流れだしてきた。しゃくりあげて泣いた。
 古田は乾をぐっと引き起すと、
「嘘か本当か、いまにわかる。……嘘だったら、その時あ……」
 そういって、じろりと睨みをくれた。
〈糞でもくらえ。貴様こそ用心しろ。いまに思い知らせてくれるから……〉
 乾は
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