前仲町で古田とわかれ、〈金城〉の二階へ駆けあがると、乾君が待っていて、こんどは二十二三、断髪、極彩色のモダン・ガールに仕立てあげる。なるたけ葵に似るように、継足をして長いソワレを着、乙にすました顔をしてまたぞろ〈那覇〉へとってかえす。見ると、ボーイがまだいるから、こいつは失敗《しま》ったと思い、なるたけ顔を見られないようにしているうち間もなくボーイが出ていった。絲満が二階からおりてきて番台に坐る。こいつに色っぽくからんでゆくと、たちまち薬がきいておおデレデレの目なし鯛。おさえつけておいて無闇にのませる。そうしてるうちにどこの人足かしらないがひどく哥兄《あにい》面をしたのがはいって来たからうまい工合だと、あとはそいつにまかせ、帰るふりをして横手へまわり、柳の幹をつたって窓からはいり、戸棚の中にかくれて待っている。まもなく、絲満があがってきて、寝台に倒れるとたちまち前後不覚。……パパ、パパ、見ていてちょうだい。いま、あなたの妄執を晴らしてよ。どうかおうけねがいます。……思い知ったか、と無闇に突いた。……階下へ降りてゆくとお前さんが待っていていうことがいい。天晴れだ、孝女だ、見あげたもんだ、
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