おえませて立っていた。すこし、人間ばなれのした美しさだった。
 三人は、やあ、と嗄れたような声でいうと、そのまま、黙りこんでしまった。座につくと、久我は三人の顔を見くらべながら、
「どうしたんです。ひどく改まっているようだが……」
 那須は坐り直すと、ベッタリと髪を貼りつけた木槌《さいづち》頭を聳やかしながら、単刀直入に、いった。
「久我さん、だしぬけで失敬ですが、二十分ばかり接見《インタアビュ》をさせてください。……ここでいけなかったら、二人だけで別室へ行ってもいいのですが……」
「いや、関いません。……それで、なにをおたずねになるのですか……」
「ご承知のように、僕はこんどの絲満事件を、最初からずっと担当してやっていますが、じつは最近、この解釈についてある理論的な到達をしたのです。多少あなたにも関係があるので、直接その本人に質問しながら、僕の推理が成功しているかどうかを確かめて見たいと思うんです。……ひとことお断りして置きますが、これを職業的に利用しようなどというケチな了見はありません。純粋に実験的な興味からです。またもちろんこの場かぎりのことで、絶対にそとへは洩らしません。……答
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