するのはいいが、なんのために、他人の生活に立入って、こまかいところまで気をつかうのかわからない。
「ひとり暮しは、もう長いことですから、心配していただくようなことはないんですけど」
「それはそうでしょうとも……中村君も言っていました。めずらしいほど、しっかりしていられるって……あなたほどの方が、生活ぐらいに負けるようなことはないでしょうが、中村君が心配しているのは、べつなことらしい。あなたのごぞんじない、いりくんだ事情のことで……」
 ボーイがサト子のそばへやってきた。
「水上さま?」
「水上は、あたしです」
「神月さまからお電話で、まもなくお見えになるということでございます」
 サト子が神月と逢う約束になっていることが、それでふたりに通じると、秋川と愛一郎は、ありありと不審そうな表情をうかべて、サト子の顔をながめた。
 隠すつもりはなかったが、言いだす折をうしなって、ひどく気まずいことになった。どんな用件で神月に逢うのかと、聞いてくれるようだといいのだが、お行儀のいいひとたちなので、中村のように立入った質問をしないので困る。今日の会合のテーマは、生活相談といったようなことだが、相手が
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