なかったが、二た月ほど仕事から遠のいて、あらためて反省してみると、仕事の面はともかくとして、生活そのものは、いいかげんで、とりとめなくて、われながら、うんざりしてしまう。なんでもいいから、もっとまともな職業につきたいと思って、夫婦別れをした鎌倉の叔母の主人……というのは、かつては叔父だったこともあるひとだが、それが鉱山保安局の係長ぐらいのところにいるので、就職の相談に行くと、叔母との長々しい離婚訴訟のあとなので、あまりいい顔はしなかったが、川崎の鉱山調査研究所に雇員のあきがあるから、紹介してやってもいいと言ってくれた。
それはありがたいのだけれども、給料は六千円未満ということだから、荻窪から川崎まで通うとすると、交通費その他をひけば、サト子ひとりが食べるのがせいぜい。とても、お祖父さんを引取って、世話などしてやれそうもないので、その件は保留しておいてもらうことにした。
今日のカオルの話しぶりでは、近く横浜に着くのは、お祖父さんではなくて、有江という代理人らしい。それがほんとうなら、お祖父さんの世話をするという心配がなくなったわけで、このへんが、まともな職業につくチャンスだとも思われ
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