んを……」
カオルは、だしぬけに、ほほほと笑った。
「そういう話のムキでは、この会談は長びきましょう……サト子さんには、扱いかねるでしょうから、あたしが代理になってご相談しましょうか……サト子さん、あなた、狐につままれたような顔でトホンとしているけど、あたしたち、なんの話をしているのか、わかっているの?」
と、からかうようにサト子にたずねた。サト子は正直にこたえた。
「聞いてもいなかったけど、なんの話だか、ちっともわからないのよ」
「相変らず、おっとりとしているわ。あなたに関係がないこともないんだけど、あたしが埓をあけてあげます。任してくださるわね」
サト子は、めんどうくさくなって、考えもせずに投げだしてしまった。
「さっきから、うんざりしているのよ。どうでも、いいように」
カオルは、曽根のほうへ向きかえて、
「お聞きのような次第ですから、サト子さんは、このイザコザから外《はず》していただきましょう……サト子さんの部屋へ行って、五分ばかり話して、すぐ戻ってきます。おだやかな話しあいになるとはかぎらないから、喧嘩の用意でもなんでもして、待っていて……サト子さん、いらっしゃい」
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