証があったればこそ、信用をして、なけなしのドルをはたいたので、たとえ、ごぞんじなくとも、関係がないじゃ、通らないはずだと思うんですけど」
「サト子さんは、仕事がなくて、そこにいる大矢というひとに養われていることは、あなたたちだって知っているでしょう。逆さに振ったって、サト子さんの財布からは、十円の真鍮玉ひとつころげだしはしないわ、お気の毒だけど」
「財布になくとも、水上さんの身体には、ステージにおしだせばすぐ金になる、人気というものがついているんだから」
「そんな下素《げす》なことをいうなら、あたしもいうわね……そこにいる大矢というひとが、サト子さんを養っていたというと、聞えがいいけど、サト子さんの部屋代と食費を、キチンキチンとウィルソンから取りあげていたんだって? あたしのほうには、そこまでの調べが届いているんです……サト子さん、あなた、こんなこと、知らなかったでしょう。恩にきせて、こんなところへとじこめておいて、そのあげく、どうするつもりだったのか、大矢というひとに聞いてごらんなさい」
シヅは、はっと眼を伏せて、立ちすくんだようになっていたが、居たたまらなくなったのか、どっと勝手
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