、日本のウラン鉱の標本がさかんにソヴエット方面へ流れているんだそうですね……ヤマさん、あなたあたりがシテになって、あれこれとなすっているんじゃ、ありません?」
「パーマーのメカケは、あたしひとりじゃないの。あたしは化繊のほうの係で、グラス・ファイバーやアセテートの売込みをしています。手代《クラーク》がわりというところよ。話ってものは、よく聞いてみないとわからないもんだわね」
 あっさりと笑い流して、手套《マフ》をとりあげ、
「きょうは、これで失礼するわ……サト子さん、行きましょう」
 と、椅子から立ちかけた。サト子は、解放された思いで、いそいそとベッドの端から腰をあげた。
 曽根は、戸口にいる女たちに、すばやく眼くばせをしてから、
「まァ、待ってくださいよ。せっかく、こうしてやってきたんだから、せめて、話のカタだけでもつけてください」
 カオルは、曽根の肩のあたりを見おろしながら、
「話って、なにやら籤のことなの」
「ええ、そのことなんです」
「サト子さんとしちゃ、そんな話、初耳でしょう。ぜんぜん、関係のないことだわ」
「そうは、いきませんわ……あたしどもは、水上さんという、たしかな保
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