んた、あたしなんかといっしょにいるの、ケガラワシイと思っているのね」
 サト子は、シヅの肩に手をまわして抱きかえしながら、
「それは邪推よ……あなたが、あんまり気をつかうので、居づらくなったの。こんなに迷惑をかけるのは、イワレのないことだし、それに……」
 シヅは、サト子の胸から顔をはなすと、大きな目で額ごしにサト子の顔を見あげた。
「イワレはあるのよ……あたしが飯島の澗で泳いでいたころ、神月の別荘へ来る女たちや、山岸のカオルなんて、ちくしょう、あたしがそばへ行くと、臭い臭いっていやがった……お別荘組のなかで、あたしと遊んでくれたのは、サト子さんだけだったわ……あなたは、なんだとも思いはしなかったのでしょうけど、飯島の蟹糞《かにくそ》には、あんたは、死ぬまで忘れられない、なつかしいひとだったのよ」
 シヅは、サト子の膝からおりると、おとなしく椅子に戻りながら、
「ファッション・モデルなんて、苦労も面白味もない、ツマラナイ仕事だけど、帰れば、あんたがいてくれると思うと、ひとりでにハゲミがでるの。あんたの世話をしたり、かばってあげられると思うと、うれしくて、ポーッとしちゃう……あんたは、こ
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